キャラカクを作ってきました

 

※2019年1月31日に初来店した時のまとめです

 

私は自分のイメージを形にすることが大好きです。
今までは井の中の蛙だったので、文章だったり絵だったりで形にするしかなかったのですが、上京して以降色んな機会に恵まれまして。都会ってすごいね。
今回は噂のキャラカクテルを作ってもらいに、CafeBarKirinさんにお邪魔いたしました。
(※現在はinfという店名でリニューアルオープンしております)

今回は18:00-20:00(20:00完全退店)、キャラカク1杯のSプランで予約。

オーダーシートは
・アルコールの有無(弱くもできる)
・苦手な味(ビールの苦さ、など具体的に明記)
・作品名
・キャラ名
・キャラクターの性格や特技、好きなところやシーンなど
を書いていきます。
最後の部分は、キャラ説明というより、自分が持っているイメージを書いていく感じです。そのためWikipediaの丸写しはご遠慮くださいとのこと。その人の解釈次第で、キャラの表現の仕方もガラリと変わりますからね。また、イメージカラーも大切なようです。
ちなみにSプランだと18:30までにオーダーシートを書かねばなりません。事前にメモを作っておいて本当に良かった……。

オーダーシートはこちら。

ブログ行きになった辺りでお察しいただけたかと思います。勝負師さんと登山者さんのコンビです。公式で絡みがほとんどないので9割方妄想。
字が雑で申し訳ありません。というか二つ名を書き忘れる失態を犯している。メモには書いておいたのに何故……!
『世界一仲の良い他人』についてはこちらの設定同名のSSをご覧ください。

オーダーシートをじっくり読み、解釈して、カクテルを構築する……といった風に段階を踏んでいるので、キャラカクは作るのに時間がかかります。お出しいただいたおつまみを食べつつ待ちます。おつまみめちゃくちゃ美味しいです。苦手なはずのナッツが速攻で消えました。
追加で生チョコを注文したのですがこちらも美味。今回頼んだものには赤ワインが入っていたのだとか。

 

しばらくして、完成したカクテルがこちら。

めちゃくちゃ綺麗!!

カクテル完成後、バーテンダーさんからカクテルの説明をしていただけます。使ったボトルも見せてくださります。
説明の録音・録画はNGですが、メモを取るのは大丈夫なようなので、必要な方はご準備を。
……私は早く聞きたすぎてメモ準備するの忘れてたんですけども!
興奮で朧気な記憶を頼りに。


まずはグラス。とってもシンプルな形ですね。特に飾りや模様があるわけでもなく、あの特徴的な三角錐でもない、何の変哲も無い普通のグラス。これは二人が一見他人のように見えることを表現しています。しかし、よく見てみると……

左はマドラーを入れるグラスです。比較してみると、カクテルグラスの薄さがお分かりいただけるかと思います。
これ、薄玻璃なんですね。1mmもない、薄いガラス。特別な存在であり、世界一仲の良い他人であることを表現しています。
いやもう既にすごくないですか!? グラスだけで二人の関係が完成したんですよ!!

さて、カクテルの方に。

下層は白んでいて、炭酸や氷がきらめいて銀色にも見えます。上にいくにつれて青色が濃くなっていくのですが、表面はうっすら紫色。横から見ると青なんですけど、上から覗くと紫なんですよね。不思議。
言わずもがな、上層がポール兄さんで、下層がアルプさんです。

 

 

上層のポール兄さんから。
使用されたのはHENDRICK’S GINと青リンゴのリキュールです。
HENDRICK’S GINは薔薇の香りがするジンでして、華やかで少し軽いイメージを表現しています。シートには書いていませんでしたが、兄さんの垢抜けているイメージとも被ります。
ジンのはっきりとした香りで、自分だけを信じているという部分を。青リンゴのリキュールは、りんごを知恵の実として擬えることから、策士を表現しているそうです。

実は私、青リンゴにときめきを隠せませんでした。ほら、青リンゴってまだ熟していない林檎じゃないですか。未熟って言葉と繋がりますよね。私の中でポール兄さんは精神的に未熟な人なんですよ……少なくともアラサーの落ち着きはない……!
知恵の実ということは禁断の果実ということでもありますし……こう、すごくドキドキしません?

お次は下層のアルプさん。
使用されたのはグレープフルーツジュースとココナッツのリキュールです。
グレープフルーツジュース。はい、ジュースです。正直私も注いでいるのを見て目が点になりました。
でも柑橘系ってアルプさんにすごく合うんですよね。香水だと冷たさを表現するのに柑橘系を使ったりとかしますし。グレープフルーツだとけっこう苦味もあるので、人に冷たいイメージがぴったり当てはまるんですよ。
ココナッツのリキュールは、自分の分厚い殻に閉じこもっているイメージだそうです。自分が異常だから、周りから隔離しようとしている辺りですね。オバケになったことに気づいていなくて、自分の異常性がますますひどくなって、塞ぎ込んでいるところ。これをココナッツで表現するのはすごいなぁ……これ以上ないってくらいぴったりだ……。

二人が邂逅する(混ぜる)ことによって、アルプさんが殻を破ります。ココナッツ、グレープフルーツが上ってきて、兄さんの軽口(薔薇と青リンゴ)を咎めるようになります。アルプさんが自己主張するようになると。
グレープフルーツの苦味があるので、ドライで冷たいイメージが強くなります。
でも、ジンが消えたわけではありません。薔薇の花言葉は愛情関連が多いですよね。こっそりイチャついているんですよこの二人……!

 

素晴らしい説明を受けて、写真撮影の後にカクテルを飲みます。ライトを貸していただけるので、写真も綺麗に撮れます。
以下は個人的な雑感。

まず兄さん部分を一口。唯一アルコールが使われているところですね。
すごく飲みやすい!スッキリしてる!爽やか!
HENDRICK’S GIN、44度なんですよ。アルコール特有の苦味があまり得意じゃなくて、ちょっと心配していたのですが、そんな必要は全くありませんでした。

混ぜた時にココナッツの甘い匂いが割と強く出てくるの、ドライな態度は変わらないけど互いに絆されてる感があって頰が緩みまくりでした。互いの心が癒着してる……。

カクテルを飲んでいると、薄玻璃の脆さがよく分かるんですよ。二人の関係ってちょっとしたことですぐに名前がついて、“他人”ではなくなってしまう、危ういところにあるんですよね。その危うさをひょいひょいを躱していく感じ……すごい……。

カウンター席かつぼっち参戦だったので、作っているところを拝見していたのですが。
カクテルグラスが割と高め・細めなので、作ってる途中の段階ではポール兄さんイメージだと思ってたんですよね。そしてお酒を作るときに低めのしっかりした普通のグラスを併用してらしていて、勝手にアルプさんみを感じて悶えていました。ちなみに作っていたのは兄さんの色。死ぬ。

 

キャラカク、これは沼ですね……飲む同人誌と聞いていましたが頷けます。こんなに丁寧に解釈していただいて、素敵なカクテルを作っていただけるとは! 本当に楽しかったです。全力でオススメします。
今度は創作でやりたいな……。

 


おまけ

元々の記事には当時描いた提示用キャライラスト(自分絵)を載せていたんですが、あまりに見れたものじゃなかったので

描き直しました。何をしてるんだ
うちのアルプさんは銀髪やや癖毛のベリショです、よろしくお願いします